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『キェルケゴールの日記』セーレン・キェルケゴール(講談社)

『キェルケゴールの日記―哲学と信仰のあいだ』セーレン・キェルケゴール(キルケゴール)、鈴木祐丞編訳(講談社)

2016年
290頁




目次(収録作品)

序章 キェルケゴールの思索の地平へ
第一部 1848年の宗教的転機まで
父ミカエルと原罪/大地震と放蕩息子の帰還/コルサール事件

第二部 1848年の宗教的転機
宗教的転機の端緒/展開/『キリスト教の修練』/帰結

第三部 1848年の宗教的転機後
解説 新しいキェルケゴール理解へ

キェルケゴールは、実存主義の祖とされる19世紀の哲学者です。合理的な近代の理性だけではわりきれない、「実存」としての人間に注目した哲学者、というのが教科書的な解説です。
ただ、近年、彼の哲学は、それだけではおさまらない深さと広がりを持つことが注目され、再評価されつつあります。
彼は、キリスト教国家であるデンマークに生まれ、生涯、信仰と哲学について、考え続けました。
その思索がなまなましくつづられたのが、彼の日記です。
いま、『死に至る病』などの著作だけでなく、膨大な日記を読み解くことが、キェルケゴール哲学を理解するカギとされています。
本書は、日記の中でも、もっとも深く信仰や哲学について思索した部分を抜萃し、編纂してあります。
そのピークには、「1848年の宗教的転機」という、信仰をめぐる大きなドラマがあります。
人が信仰をするというのは、どういうことなのか。これは、いうまでもなく、21世紀の現在、人類全体に問われている喫緊の課題です。
いま、キェルケゴールの日記を読み、彼の思索をたどることは、われわれにとって、きわめて意義深い営為だと言えます。
本書は、ていねいな解説や注も附し、読みやすく、深い思索に読者を導きます。

出典:講談社BOOK俱楽部

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