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『レトリックと詭弁』香西秀信(ちくま文庫)

『レトリックと詭弁―禁断の議論術講座』香西秀信(ちくま文庫)

2010年
224頁




目次(収録作品)

第1章 議論を制する「問いの技術」
1 赤シャツの冷笑―問いの効果
2 カンニング学生の開き直り―「問い」の打ち破り方
3 北山修の後知恵―論点の摩り替えその1
4 西行の選択肢―二者択一の力

第2章 なぜ「問い」は効果的なのか?
5 村上春樹の啖呵―相手の答えを封じる問い
6 臼淵大尉の鉄拳―言質を取るための問い
7 福田恆存の雪隠詰―相手に沈黙を強いる問い

第3章 相手を操る弁論術
8 ナポレオンの恫喝―多問の虚偽と不当予断の問い
9 丸山眞男の対照法―選択肢の詐術
10 鳴海仙吉のディレンマ―ディレンマの活用

第4章 「論証」を極める
11 プラトンの不安―論争における「根拠」
12 夏目漱石の摩り替え―論点の摩り替えその2
13 芥川龍之介の「魔術」―相手をはめる

第5章 議論を有利にするテクニック
14 清水幾太郎の喧嘩―《tu quoque》の技術
15 丘浅次郎の後出し―発言の順番
16 兼好の嘘―嘘のつき方
17 イワン・カラマーゾフの自体―具体例を限定する

本書は、『「論理戦」に勝つ技術』の文庫版。

(※筆者が読んだのは単行本)

著者は、学者(専門は、修辞学・国語科教育学)。(1958-2013)

本書は、「古今東西の文学作品その他から、面白い議論術や詭弁・強弁の類を集め、その分析を読み物として楽しんで読めるように」(p.6)書かれた本。
目次ある文学作品の文章や台詞を修辞学的に分析していて、言の通り興味深い読み物となっている。思考力も養える良書。おすすめ。

[関連]
『「論理戦」に勝つ技術―ビジネス「護心術」のすすめ』香西秀信(2002・PHP研究所)単行本
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