『法華義疏』(上下)聖徳太子、花山信勝校訳(岩波文庫)
上巻
1975年
376頁
聖徳太子(574-622)は深く仏教に帰依し、その弘布に力を尽した。そうした事業の一環として「三経義疏」すなわち『法華経』『勝鬘経』『維摩経』の注釈執筆のことがあった。本書は大乗仏典中の第一の経典たる『法華経』27品の全部に独自の解釈をくわえたもので、太子の仏教弘宣の熱いおもいが脈々と息づいている。(全2冊)
本書表紙(カバー)より
下巻
1975年
422頁
『法華経』を注釈するにあたって太子が主に依拠したのは中国梁朝の高僧・光宅寺法雲(467-529)の『法華経義記』であるが、取るべきは取り、捨つべきは捨て、批判すべきは堂々と批判して少しも臆するところがなかった。底本の御物自筆本『法華義疏』4巻を訓読し、これに『法華経』経文を新訳して組み合せた。訳者多年の研究による決定訳。
本書表紙(カバー)より