「親という二字」太宰治 2020/6/8 2020/9/2 書評 短篇小説・掌篇小説 約9枚(400字) 郵便局で顔を合わせる男とのちょっとした交流を描く。なかなか読ませよいが、落ちが不自然でいけない。 突如、ウィスキーを入手したことを知った妻が、こんな穏やかな調子のわけはあるまい。 『太宰治全集8』(ちくま文庫)[amazon]に所収。 「親という二字」太宰治(青空文庫) こちらの記事もどうぞ『太宰治全集』(ちくま文庫)「嘘」太宰治「青森」太宰治「黄金風景」太宰治『晩年』太宰治(新潮文庫)「佳日」太宰治「薄明」太宰治『作家の自伝36 太宰治』大森郁之助編(日本図書センター)
コメント
やはり、妻の反応が気になりますよね。というか太宰治の書く 妻 は、いつもこんな調子ですよね。。淡々としていて、賢く良く出来ていて、夫が何かをやらかしてもいつも冷静です。私はそんな女性の佇まいに惹かれますね、私の場合、何故妻はその話を信じなかったのだろう、という疑問でしたが、そこは深追いせずに その光景の情緒を感じるだけでいいのかな、と思いました。
コメント有難うございます。
問題なのは、当時のことですから妻はウィスキーを「闇」で高額で買っているのを当然、分かっているということです。それで、この妻の反応というのは不自然です。すこしの散財などを広い心で許すのなら分かりますが。