『知の逆転』ジャレド・ダイアモンド、ノーム・チョムスキー、オリバー・サックス、マービン・ミンスキー、トム・レイトン、ジェームズ・ワトソン、吉成真由美編(NHK出版新書)
2012年
304頁
目次(収録作品)
第1章 文明の崩壊(ジャレド・ダイアモンド)
第2章 帝国主義の終わり(ノーム・チョムスキー)
第3章 柔らかな脳(オリバー・サックス)
第4章 なぜ福島にロボットを送れなかったか(マービン・ミンスキー)
第5章 サイバー戦線異状あり(トム・レイトン)
第6章 人間はロジックより感情に支配される(ジェームズ・ワトソン)
現代最高の知性6人が語る、これが未来の真実だ!
「二重らせん」構造を解明したワトソン、「普遍文法」を提唱し言語学に革命をもたらしたチョムスキー・・・・・・限りなく真実を追い求め、学問の常識を逆転させた叡智6人。彼らはいま、人類の未来をどう予見しているのか。「科学に何が出来る?」「人工知能の可能性は?」「情報社会のゆくえは?」――現代最高の知性が最も知りたいテーマについて語る興奮の書!
著者6人の名前を見て、皆さんは驚かれたのではないでしょうか。まさに、現代最高の知性が一堂に会しているのだから。
主著『銃・病原菌・鉄』で、「西欧文明の発展」を相対化するユニークな視点から人類史を捉えなおしたダイアモンド。
「普遍文法」の提唱で言語学に革命をもたらし、その後は米国の覇権主義への一貫した批判で知られるチョムスキー。
『妻を帽子とまちがえた男』などの著書で、神経科医として接した多数の症例をふまえて人間の本質に迫ったサックス。
「人工知能の父」と呼ばれながら、現在のコンピューター・AI研究の方向の誤りを鋭く批判するミンスキー。
数学者でありながら、自らの理論を実践するべく企業経営に乗り出し、コンピュータセキュリティの分野で大成功を収めたレイトン。
そして、「二重らせん」構造の発見者の一人であり、20世紀科学のパラダイムを転換させたワトソン。
6人とも限りなく真実を追い求め、それまでの「知の常識」を逆転させました。そんな彼らはいま、人類の未来をどう予見しているのか? 彼らが提示する「未来の設計図」とはどのようなものか? ハーバード大学で脳科学を専攻したサイエンス・ジャーナリストの吉成真由美さんによる6人へのインタビューをまとめたのが本書です。
「科学に何ができる?」「生命とは何か?」「人工知能の可能性は?」「情報社会のゆくえは?」「宗教は必要か?」「資本主義はもはや破綻したのか?」このような大きな問いに、彼らはどう答えるのでしょうか。あるいは「いじめにどう対処すべきか?」「日本の国防はどうあるべきか?」「尊厳死をどうとらえるか?」このような喫緊のテーマに、彼らはどういう見解を持っているのでしょうか。本書を手にとって、「答え」を探してみてください。
叡智6人が最も知りたいテーマについて熱く語る興奮の書。若い読者に向けた「推薦図書」も付いています。
(NHK出版 大場旦)出典:NHK出版公式サイト