『ハイエクのポリティカル・エコノミー―秩序の社会経済学』スティーヴ・フリートウッド、佐々木憲介・西部忠・ 原伸子訳(法政大学出版局)
2006年
320頁
定価:4,950円(税込)
目次(収録作品)
第1章 序論
第2章 哲学
第3章 ハイエク2の社会経済理論の根底にある哲学
第4章 ハイエク2の社会経済理論の根底にある方法論
第5章 ハイエク2の哲学の含意とその社会経済理論の方法
第6章 ハイエク3の準超越論的実在論の哲学
第7章 知識、無知、ふるまいの社会的ルール
第8章 ルールとルール遵守を支える認知心理学
第9章 ふるまいの社会的ルールと情報伝達システムの接合
第10章 ハイエク3による自生的な社会経済秩序の変換的概念把握
現代オーストリア学派の源流としてのF.A.ハイエクは、経済学をはじめ、法学、政治学、社会学、心理学など社会・人文科学の諸分野において、近年、大いに注目を集めている。ハイエクは、その研究の途上で哲学的転換を繰り返しながら世界の実在性に迫ってゆくが、1960年以降、知識やルールを深層領域にある科学的対象として新たに再定義することで、独自の社会経済秩序像を構築していった。本書は、「批判的実在論」をハイエク研究にはじめて適用し、ハイエク政治経済学の根底にある方法論と哲学の変遷、その発展や進化を、経済思想史的なアプローチのもとに詳細に論じる。本書は1998年の「グンナー・ミュルダール賞」受賞作。
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