『アメリカ史の真実―なぜ「情容赦のない国」が生まれたのか』チェスタトン、 監修:渡部昇一、中山理訳(祥伝社)
2011年
432頁
目次(収録作品)
第1章 植民地時代のアメリカと黒人奴隷ー一四九二~一七六三年
第2章 「独立宣言」から「独立戦争」へー一七六四~八二年
第3章 「合衆国憲法」の精神ー一七八二~八七年
第4章 初代大統領ワシントンの時代ー一七八七~一八〇〇年
第5章 米英戦争とモンロー宣言ー一八〇一~二四年
第6章 ジャクソン革命ー一八二五~三六年
第7章 テキサス併合と大拡張時代ー一八三七~五〇年
第8章 南北戦争前夜の奴隷問題ー一八五〇~六〇年
第9章 南北戦争とリンカン大統領ー一八六〇~六五年
第10章 「再建」とその後の黒人問題ー一八六五~七六年
第11章 移民問題、そして第一次大戦参戦へー一八七七~一九一七年
『紫禁城の黄昏』『在支二十五年』と同じ訳者と監修者による、歴史の見直しを迫る古典の新訳シリーズ第3弾。今回の本は、アメリカ建国の前後から第一次大戦に参戦するまでの歴史を通して、アメリカという国の本質に迫る。オックスフォード人名辞典の著者の項には、本書について「恒久的価値を持つ歴史的名著」と紹介されている。なお、著者は第一次大戦に志願して従軍し、負傷して入院中に本書を執筆し、そのまま死亡した。発行は1918年である。 本書によると、アメリカ史が他の国と決定的に違う点は、中世がないことで、それは「奴隷制が古代のまま残存」「騎士道精神の欠如」という結果をもたらした。それが最も明瞭な形で現れたのが、第二次大戦後における、敗者に対する情け容赦のない復讐裁判、処刑であったと監修者は指摘する。
アマゾン商品説明より