『百鬼園戦後日記 内田百間集成23』内田百間(内田百閒)(ちくま文庫)(全24巻)
2004年
411頁
定価:1,200円(税別)
昭和二十年五月の東京空襲で焼け出されたのちは、雨露から身を守る堀立小屋が百間先生の邸宅である。日記をつけるだけがやっとの三畳一間であるうえに、炊事場もなく、野天の厠に難渋する日々。だが、興到れば琴を弾き、めじろの囀りに耳を傾け、不意の訪問客に睨みをきかせ、晩酌の工夫に余念がない。敗戦直後から昭和二十二年五月末日まで、配給で食いつなぐ焼跡の暮しぶりと東京の世相を書き綴った貴重な日記である。
出典:筑摩書房公式サイト
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