『江戸の教育力 近代日本の知的基盤』大石学(東京学芸大学出版会)
2007年
159頁
目次(収録作品)
はじめに 江戸時代蔵の変化
1.「平和」の到来と文字社会 ― 江戸前期
(1) 文字社会への胎動
(2) 文字社会の成立
(3) 社会全体に芽生えた教育への理解と関心
2.8代将軍吉宗の教育改革 ― 江戸中期
(1)享保改革の展開
(2)吉宗の教育改革―国民教育の振興
(3)「記憶」から「記録」へ―加速する教育社会
3.国民教育の発達と普及 ― 江戸後期
(1)藩校・郷校・郷学の発達
(2)手習所(寺子屋)の普及
(3)日本文化の発展と外国人の驚き
おわりに 「江戸の教育力」を見出す意義
別表1.全国の主な藩校
別表2.東京の女師匠の例
意外や意外、江戸時代は武士も農民も町人も上下の別なく教育熱が高かった。武士の子弟が通う藩校は全国で300近く、庶民の手習所(寺子屋)はなんと約7万とも。当時の外国人も驚いたその教育力の広まりは、実は明治以降の急速な近代化を支えたものでもあった。江戸時代を「初期近代」ととらえる、あらたな見方を示す一冊。
出典: 東京学芸大学出版会公式サイト