『論理的原子論の哲学』バートランド・ラッセル、高村夏輝訳(ちくま学芸文庫)
2007年
294頁
目次(収録作品)
第1講義 事実と命題
第2講義 個物、述語、関係
第3講義 原子命題と分子命題
第4講義 信念など、一つ以上の動詞を伴う命題と事実
第5講義 一般命題と存在
第6講義 記述と不完全記号
第7講義 タイプ理論と記号法―クラスについて
第8講義 形而上学への寄り道―何があるのか
二〇世紀初頭、急速な科学進歩の中で構築されたラディカルな存在論、それが「論理的原子論」である。この考え方に立てば、世界は原子的事実を最小単位として、複合的に関係づけられて構成されており、分析によって論理的原子へと切り分けることができる。ウィトゲンシュタインの前期著作『論理哲学論考』とともに、言語分析こそが哲学であるという観点を提唱し、分析哲学の始まりを告げた、現代哲学史上あまりに有名な講義録。記述理論、タイプ理論、事実の存在論など、ラッセル哲学のトピックスも平明に紹介された基本文献の本邦初訳。
出典:筑摩書房公式サイト