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『自由主義論』ジョン・グレイ(ミネルヴァ書房)

『自由主義論』ジョン・グレイ、山本貴之訳(ミネルヴァ書房)

2001年
415頁
定価:3,800円(税別)




目次(収録作品)

1 J・S・ミルと自由主義の将来
『自由論』におけるミルの議論
ミルの急進主義    
ミルのポスト資本主義社会
ミルの急進的自由主義の妥当性

2 カール・ポパーの自由主義
ポパー哲学の全体的性格
科学哲学と政治学
ポパーとミル

3 社会契約、共同体、イデオロギー
推定主義、普遍性、合理主義
ロールズ理論対契約論?
ロールズの試みの矛盾

4 積極的自由と消極的自由
自由/自由概念
自由、権力、真の意志
自由と社会理論
自由概念と自由主義的伝統
自由、理性、そして価値の共約不可能性

5 自由、隷属、満足
反論 選択肢の非制限としての自由
定義主義的議論の再論
自然主義的解

6 ハイエクの自由、権利、正義
自由、正義、法の支配
自由、伝統、文化的進化

7 スペンサーの自由の倫理学と国家介入の制限
スペンサーの道徳理論
スペンサーの進化主義

8 間接的効用と基本的諸権利
効用と権利についての伝統的見解
間接功利主義
いくつかの問題とその解明
基本的諸権利の間接功利主義的導出
ミルによる道徳的権利の功利主義的導出が抱える問題
結論 

9 自由主義と自由の選択問題
自然権
功利主義
契約論的方法
結論

10 契約論的方法、私的所有、市場経済
契約論的方法の性格
ポストカント的方法論と正義の内容
私的所有と市場交換の正義
私的所有の正義と市場交換出
契約理論と哲学的方法に関する結論的考察

11 オークショットと法、自由、 公民的結社
オークショットの哲学的方法についての見解
合理主義、イデオロギー、実践
現代における道徳生活と公民的結社
公民的結社の問題点
伝統、自由、公民的結社の諸条件

12 ミルの自由主義とその他の自由主義
ミルの功利主義的自由主義の複雑な構造
ミル思想の中心に位置する自由主義
われわれの自由主義
自由主義なき時代

終 自由主義なき時代
無知を基にした自由論
合意を基にした自由論
幸福を基にした自由論
自由主義なき時代

自由とは何か、自由にはなぜ価値があるのか。果たして、これらの問いに「普遍的な解」は存在するのだろうか。本書は、ミル、スペンサー、ハイエク、ポパー、バーリン、オークショット、そしてロールズら20世紀に活躍した自由主義者の思想の詳細な検討から、自由主義の「普遍化」が幻想にすぎないことを明らかにする。

出典:ミネルヴァ書房公式サイト


[関連]
『自由主義』ジョン・グレイ、藤原保信・輪島達郎訳(1991・昭和堂)
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