2014年
496頁
目次(収録作品)
トラキア人における古代的な契約形態
ギフト、ギフト
贈与論―アルカイックな社会における交換の形態と理由
(贈与について、とりわけ、贈り物に対してお返しをする義務について/贈り物を交換すること、および、贈り物に対してお返しをする義務(ポリネシア)/この体系の広がり。気前の良さ、名誉、貨幣/こうした諸原理の古代法および古代経済における残存/結論)
贈与や交換は、社会の中でどのような意味を担っているのか? モース(1872-1950)は、ポリネシア、メラネシア、北米から古代ローマ、ヒンドゥー世界等、古今東西の贈与体系を比較し、すべてを贈与し蕩尽する「ポトラッチ」など、その全体的社会的性格に迫る。「トラキア人における古代的な契約形態」「ギフト、ギフト」の二篇と、詳しい注を付す。
本書表紙(カバー)より
原始社会の贈与慣行の考察から、宗教・法・道徳・経済の諸領域に還元できない「全体的社会的事実」を析出。レヴィ=ストロースやバタイユをはじめ多くの思想家に影響を与えたモースの代表作。『贈与論 新装版』(勁草書房)帯より
[関連]
『贈与論』マルセル・モース、吉田禎吾・江川純一訳(2009・ちくま学芸文庫)