『鶴見俊輔全漫画論』(全2巻)鶴見俊輔(ちくま学芸文庫)
第1巻
2018年
656頁
目次(収録作品)
最初の本『団子串助』再読
はじめて読んだ本
漫画の読者として
漫画
物語漫画の歴史
アメリカの漫画と生活
漫画的精神について
忍術漫画論
「ガロ」の世界
鳥羽僧正と「鳥獣戯画」
マンガはハングリー・アートか
『現代漫画』について
編者のことば
童話的精神
線の思想
紙芝居と貸本の世界から
水木のユートピア
バーレスクについて
無意味にめざめよ
桃太郎の転生
エゴイズムによる連帯
死にかわり、生きかわり
悟空の如意棒
もう一つの戦後
体験と非体験を越えて
新しいピン・アップ・ガールへ
正チャンからパットマンXまで
少年の知性
西部漫画とその時代
漫画の戦後思想
サザエさん
都市
忍者
悪魔くん
海
漫画の戦後思想
戦後日本の漫画
第2巻
2018年
624頁
死の見える社会
二代、三国を通底する世界
パレンケで会った水木さん
普通の市民と市民運動
「広告の歴史のなかで」より
暗夜のひかり
昭和マンガのヒーローたち
「いくつもの鏡」より
魂の躍動を探す楽しみ
風刺はひかれものの小唄か
新里堅進の劇画「沖縄決戦」
漫画は国境を越える
漫画の面白い社会
漫画という言語
わい談について
原語圏を求める
「講演 戦時から考える」より
「読書日録」より
こどもの連歌の世界
海外マンガ自在に批評
大量消費の背景を観察
山藤章二『オール曲者』
石子順『昭和の戦争カリカチュア』
四十年の重さに耐えた記録
伝統への近づきかた
日々の糧
少年アシベ
マンガ友だち
マンガ友だち 2
私の正月
水路は遠くまで
故郷
“がきデカ”日本
黄色い本
大きくつかむ力と瞬発芸
同時代の自画像
「さんさん録」を読んで
漫画から受けとる
父から子へ
何代もの力
「サザエさん」にやどる民魂
社会をになう女性を描く
「いじわるばあさん」によせて
身ぶりの役割
「サザエさん」の舞台裏
サザエさん
草マンガは未来を指さす
戦時下に養われたマンガの精神
生命力の無法な羽ばたき
長井勝一 マンガ雑誌「ガロ」をおこした編集者
戦後マンガ出版史
「ガロ」に
もし「ガロ」がなかったら
零落した商業雑誌
長新太の作品 河合隼雄 対談
マンガの歴史から 加藤典洋 聞き手
日本のマンガの指さすもの 中沢新一 聞き手
著者自身による解説
漫画はその時代を解く記号だ。――民主主義と自由について考え続けた鶴見の漫画論の射程は広い。そのすべてを全2巻にまとめる決定版
出典:筑摩書房公式サイト