『ランド・オブ・フィクション―ベンタムにおける功利性と合理性』船木亨(木鐸社)
1998年
229頁
定価:2,750円(税込)
目次(収録作品)
序
第一部 こころ──────能力の批判
第一章 感性的存在
1 「豚の哲学」とはどういう意味か
2 法は恐怖の感情の活用である
3 言語の堆積が法を産みだす
4 言語のなかの知性
5 「理性の原理」と「功利の原理」
第二章 情念のオペレーション
1 計算するのは情念である
2 意図は行動に対応しない
3 意図は行動の原因ではない
4 心的諸能力は言語でできている
5 人間のこころはフィクションである
第三章 サンクション
1 行動は時間である
2 モーション・アクション・パッション
3 行動の一貫性はサンクションによって与えられる
4 自然あるいはフィジカルサンクション
5 快苦の原子
第二部 ことば──────意味の批判
第四章 声と権力
1 言語の起源にある完全命題
2 ことばは功利性による
3 現前の欲望
4 語が感官を通じて経験に関連づけられるやり方
5 ことばはフィーリング
第五章 記号とフィクション
1 記号とコミュニケーション
2 語と観念は一対一に対応しない
3 表象オペレーションvs. 連合オペレーション
4 ランド・オブ・フィクション
5 虚構的実体
第三部 こと──────真理の批判
第六章 意志論理学
1 情念と言語
2 ことばの正しい使用法
3 技術科学の中心には論理学がある
4 観念を明晰にする方法
5 ベンタムの形而上学
第七章 幸福学
1 われわれが理性的であるとはどういう意味か
2 情念あるいは知性の根源的劣性
3 合理性と真理について
4 最大幸福のためには最大ディシプリン
5 最大幸福はネガティヴな真理である
結び
人間は快楽と苦痛とフィクションで生きている-功利主義で知られる哲学者・ベンタムの思想を、その独創的な言語哲学とともに甦らせる論考。
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