『人間の条件』ハンナ・アレント(ハンナ・アーレント)、牧野雅彦訳(講談社学術文庫)
2023年
632頁
目次(収録作品)
プロローグ
第I章 人間の条件
1 「活動的生活」と人間の条件
2 「活動的生活」という用語について
3 永遠と不死
第II章 公的領域と私的領域
4 人間―社会的動物か、政治的動物か
5 ポリスと家政
6 社会的なものの興隆
7 公的領域――共通のもの
8 私的領域――財産
9 社会的なものと私的なもの
10 人間の諸活動の位置
第III章 労働
11 「わが肉体の労働とわが手の仕事」
12 世界の物的性格
13 労働と生
14 労働と生命の繁殖力
15 財産による私生活の保護と富
16 仕事の道具と労働の分業
17 消費者の社会
第IV章 仕事
18 世界の耐久性
19 物化
20 道具の使用と「労働する動物」
21 道具の使用と「工作人」
22 交換市場
23 世界の永続性と芸術作品
第V章 行為
24 言論と行為による行為者の開示
25 関係の網の目と演じられる物語
26 人間事象の脆さ
27 ギリシア人の解決
28 権力と現れの空間
29 「工作人」と現れの空間
30 労働運動
31 行為の伝統的な代替としての制作
32 行為の過程としての性格
33 不可逆性と許しの力
34 不可予言性と約束の力
第VI章 活動的生活と近代
35 世界からの疎外
36 アルキメデスの点の発見
37 宇宙科学 対 自然科学
38 デカルト的懐疑の興隆
39 内省と共通感覚の喪失
40 思考と近代的世界観
41 観照と活動の関係の逆転
42 「活動的生活」内部での転倒と「工作人」の勝利
43 「工作人」の敗北と幸福の原理
44 最高善としての生命
45 「労働する動物」の勝利
ハンナ・アレント(一九〇六ー七五年)の主著、待望の新訳!「労働」、「仕事」、「行為」という三つの活動の絡み合いの中で「世界からの疎外」がもたらされるさまを描き出した古典。科学と技術に翻弄され続ける人類の行く末を考えるためには不可欠の書を第一人者が明快な日本語に訳し、懇切な訳注を施した。これぞ新訳、これぞ新しいスタンダード!
楽天ブックス商品説明より
[関連]
『人間の条件』ハンナ・アレント、志水速雄訳(1994・ちくま学芸文庫)