『囚われの楽園―脱北医師が見たありのままの北朝鮮』李泰炅(イ・テギョン)、川﨑孝雄訳(ハート出版)
2023年
244頁
目次(収録作品)
第一章 在日コリアン二世
第二章 最後の自由
第三章 話では「楽園」実際は「地獄」
第四章 人民共和国公民になるまで
第五章 差別と監視
第六章 適者生存
第七章 北朝鮮の独裁体験
第八章 脱北医師が見た北朝鮮の医療の実態
第九章 脱北決意
第十章 自由を探して彷徨う二カ月間
第十一章 ミャンマーでの日々
第十二章 希望の地で
「無償医療」「無料教育」「地上の楽園」の虚構
1960年代、日本のメディアと「進歩的文化人」が絶賛した総数9万3千人の「北送事業(帰国事業)」は、巨大な監獄への移動であった。
息苦しい密告と監視、収賄の蔓延、人権の蹂躙、国家も国民も 100%嘘の社会、違反すれば即収容所行き……北朝鮮のリアルを描く。金日成の死後、北朝鮮は9億ドルを投入し遺体を永久保存にした一方で、人民は配給も断たれ、最大見積で300万人が餓死した──。
「心の故郷・日本」──北朝鮮の深刻な独裁の中で、一時も忘れられなかった場所は日本だった。出典:本書帯およびハート出版公式サイト