現時点で私が知るかぎり最高の書見台。
読書するにも、抜き書き(引用)の際に使うにも非常に便利な品。
ショップの商品説明に「軽い」とあるが、素材はMDF(木を繊維レベルでバラバラにして接着剤で固めた材料)で、木の格子で作った書見台やプラスチック製のものより重い。しかし、それは欠点ではなく、しっかりとした安定感があってよい。
作りはしっかりしていて、本体はおそらく10年以上もつと思う。
本体表面は木目調のシートが貼ってあり、マットな感じで少しざらざらしている。滑りにくくしているのだろう。質感も悪くない。
2本のページ押さえが本をきちんととめてくれる。このタイプの押さえは根元部分がだんだん緩んできて、ページをきちんと押さえられなくなってくるという問題があるのだが、本製品はそこをコイル状にするという工夫で対策している。
(厚い本で留めづらい場合は、厚さが薄い側に枕のように下に一冊、厚めの文庫・新書・コミックなどを挟むとよい。)
角度が13段階に調節できるのもたいへん優れている。購入前はそんなにこまかく調節できる必要はないのでは、と思ったが、さにあらずで、本を開いた面はすこしでも角度が変わると見づらくなるので、快適に使うにはこれ位こまかく調整できた方がよい。(手で持って読んでいるときは、当然、無意識に微調整している)
また、角度調節部にはバネが仕込まれているのでしっかりとまり、本体を持ち上げてもずれない。これも非常に便利である。
多くのぱっと見、似たような木製の書見台は角度調節のアームを置いているだけなので、角度を保ったまま持ち上げることは出来ない。溝が掘ってある方のパーツがくるっと下へ半回転してしまう。なので、ちょっと移動させるにも、くるっとならないように両手を使う必要があり面倒である。本製品なら(重い本でなければ)片手で簡単に角度を保持したまま移動できる。
これを使い始めてから、本を読むスピードが速くなった。また、首や肩が疲れにくくなるという良い点もあった。
読書の際に両手が自由になるとこんなにも快適なのかと感心した。
ページをめくって押さえでとめるという作業が面倒だと思う人がいるかもしれないが、それはすぐに慣れるし、両手が自由になる楽さが大き過ぎて、そんな事は気にならなくなることだろう。
机に置いて使えることはもちろん、ソファーなどに座ってお腹に抱えて読書することもできる。
とても便利な品というのは、それを使わない生活は考えられなくなるものだが、本製品はそのようなお役立ち品である。もっと早く出合いたかった文句なくおすすめできる製品である。
机に置いて使うと高さがすこし低いとおもうので、段ボール箱や下掲画像のようなプラスチックの収納カゴなどをつかって具合のよい高さに調整するとよい。
サイズは3種類。
一番小さい「307mm x 210mm」サイズは、文庫・新書・ハードカバーの単行本(B6・四六判)までが問題なく使える。(菊判・A5判は、はみ出るが一応使える)
四六判まで使えればよい人はこれがよい。文庫・新書メインにはこのサイズがベスト。
「337mm x 240mm」サイズは、文庫本から菊判までが快適に使える。また、はみ出るがA4判にも使える。それから、A4を横にしてきれいに収まる。(A4は、297×210mm)
(コピー用紙などを置くと隙間に落ちることがあるかもしれない。その場合は、切った紙を挟む等の対策をすればよい)
菊判・A5判までに使いたい人、また、B6・四六判メインなら、このサイズを筆者はおすすめする。上記のひとつ小さいサイズでも必要十分ではあるが、四六判には若干小さく、ページをとめるスムーズさはこちらの方がすぐれる。
「407mm x 268mm」サイズは、文庫本からA4判までが問題なく使える。このかなり大きなサイズでも文庫判のページをきちんと押さえられる作りはすばらしい。
大きな画集などのB4判(257×364)は、置くことはできるがページを押さえて読むにはつかえない。
A4判かそれよりすこし大きい本がメインのブックスタンドとしてはこれ。
筆記の台としてはノート用。筆記用に使う場合は、ページ押さえを収納する下側の部分をたおす。倒さないないと筆記するのに下側が出っ張っているので手首にあたってしまう。
アマゾンの商品画像は旧タイプのもの。現行タイプは、角度調節部が濃い灰色(チャコール)のものである(旧タイプは、角度調節部が茶色)。アメリカのアマゾンの画像は、現行タイプのもの。(ただし、一部旧タイプの画像も使われている。下記リンク参照。)
ナイス書見台(amazon.com)
現行モデルは、ページ押さえが長くなり、押さえる力も強くなった。これは、改善なのだが、力が強いので下側の溝に収納すると、なかなか外せないという問題がある。玉に瑕だが、これは改善してほしい。
サイズについての注意点。
商品説明に「307mm x 210mm」等とあるが、このサイズは何なのか不明。(金具部を含む)外寸とも一致しない。
「307mm x 210mm」サイズは、本を置く板の部分の大きさは、実寸で約290㎜×194㎜。
「337mm x 240mm」サイズは、実寸約325㎜×215㎜。
「407mm x 268mm」サイズは、実寸約395㎜×246㎜。
307mm x 210mm
337mm x 240mm
amazon 楽天で見る ヤフーショッピングで見る
407mm x 268mm
amazon 楽天で見る ヤフーショッピングで見る
参考までに、他の主な製品と比較しておく。
actto BST-02 ブックスタンド
約1500円(アマゾン、価格は記事作成時点)
actto BST-02 ブックスタンド[amazon]
上記書見台の前に使っていたかなり有名な製品。私は、もう使うことはないと思う。
ページ押さえが上記書見台より劣る。しっかり押さえられない。ページもめくりにくく、たまにしわをつけてしまう。
文庫・新書には使えない。(厚めのハードカバーの本などを下に挟めば一応使えるが)
安定感が劣る。
厚みがありけっこう場所をとる。(いちばん厚いところで約9㎝)(ナイス書見台なら本棚やカラーボックスなどに本のように立てて収納もできる)
軽いのはよい。
2017年新型)見やすい角度に14段階調節 木製ブックスタンド コンパクトサイズ(30×21cm)着脱式・多用途(メーカー直輸入/日本語説明紙付き)
エース読書台(30×21cm)
約2500円(アマゾン、価格は記事作成時点)
ナイス書見台とほぼ同じような製品。
ページ押さえの根元部分の対策がないのが欠点。
[追記]
2017年新型(30×21cm)[amazon]
ページ押さえ根元部分を改良したようだが、折れてしまったというレビューが散見される。ナイス書見台より優秀とは思えない。
豊岡クラフト 格子書見台
7344円(税・送料込)(価格は記事作成時点)
木の格子がきれいで、色も味があってよいが、値段が高いのが難点。
また、ページ押さえがナイス書見台に劣る。この種の押さえは、ほかの製品にもみられるが、2本の棒で押さえるタイプより機能的にずっと劣る。読みやすくページを平らに押さえてくれない。
それから、角度調整部はアームが乗っている(引っ掛けてある)だけなので、角度を保ったまま本体を持ち上げることができないのも劣る点。
また、注意点として、この種の押さえは蝶番を使っているが、それが押さえるときに本に当る構造になっているものがある。これは、本を傷つけるのでよくない。(上記の豊岡クラフトのものは、ちゃんと工夫がしてあり金具は当らない)
「Toyooka Craft」格子書見台
[アイレベル] Eye level 目線 書見台 リーディングデスク 高低調整 多用途 据置台 正しい姿勢矯正 首腰を気軽に 海外直送品 (Reading desk Height adjustable Book stand Versatile cradle) (N40-B) [並行輸入品]
9,465円(アマゾン、価格は記事作成時点)
407mm x 268mm。これは、アーム付きで高さが調節できる。