『世界哲学史7―近代II 自由と歴史的発展』伊藤邦武・山内志朗・中島隆博・納富信留 責任編集(ちくま新書)全8巻+別巻1
2020年
304頁
目次(収録作品)
第1章 理性と自由 伊藤邦武
第2章 ドイツの国家意識 中川明才
第3章 西洋批判の哲学 竹内綱史
第4章 マルクスの資本主義批判 佐々木隆治
第5章 進化論と功利主義の道徳論 神崎宣次
第6章 数学と論理学の革命 原田雅樹
第7章 「新世界」という自己意識 小川仁志
第8章 スピリチュアリスムの変遷 三宅岳史
第9章 近代インドの普遍思想 冨澤かな
第10章 「文明」と近代日本 苅部直
コラム1 カントからヘーゲルへ 大河内泰樹
コラム2 シェリングの積極哲学の新しさ 山脇雅夫
コラム3 スペンサーと社会進化論 横山輝雄
コラム4 一九世紀ロシアと同苦の感性 谷寿美
西洋の近代哲学の礎石だったはずの理性が戦争や分断をもたらした二〇世紀。そしていま、新たな全体主義化と分断の危機が世界に迫っている。危機を乗り越えるには、理性が他者として周辺化してきたものは何か、人間中心主義的な理解が抑圧してきた生とは何かを世界哲学によって問いなおし、人間を再定義しなければならない。西洋の現代哲学やポストモダン哲学、ジェンダー思想や批評、そしてイスラーム、中国、日本、アフリカなどの哲学を一望し、グローバル時代の知を追究する。
出典:筑摩書房公式サイト