改版1973年
180頁
目次(収録作品)
一 人間即機械・人間の価値
二 人間唯一の衝動──みずからの裁可を求めること
ある小さな挿話
三 その例証
同じくほかの実例
四 訓練、教育
戒め
ある挿話
五 再説人間機械論
ふたたび人間機械論について
それから数日後
思考ということ
六 本能と思想
自由意志
価値は二に非ず、唯一なり
困難な問題
主情念
結論
人生に幻滅している老人は、青年にむかって、人間の自由意志を否定し、「人間が全く環境に支配されながら自己中心の欲望で動く機械にすぎない」ことを論証する。人間社会の理想と、現実に存在する利己心とを対置させつつ、マーク・トウェイン(1835‐1910)はそのペシミスティックな人間観に読者をひきこんでゆく。当初匿名で発表された晩年の対話体評論。
本書表紙(カバー)より