『ベスト&ブライテスト』(上中下)D・ハルバースタム、浅野輔訳(二玄社)
『ベスト&ブライテスト 上 栄光と興奮に憑かれて』
2009年
340頁
目次(収録作品)
第1章 ケネディとエスタブリッシュメント
第2章 リベラルと非リベラルのはざまで
第3章 凡庸にして無難の効用
第4章 ワシントンに参集した超エリートたち
第5章 賢者の愚行の発端
第6章 合理主義と行動の時代
第7章 反共主義という幻想の遺産
第8章 ベトナム・コミットメント
第9章 分岐点・ケネディの妥協
第10章 奈落に向かう渦巻き
『ベスト&ブライテスト 中 ベトナムに沈む星条旗』
2009年
340頁
第11章 誰がベトナムの真実を語ったか
第12章 マクナマラ伝説の虚構
第13章 堰を切った疑問
第14章 深まるホワイトハウスの分裂
第15章 ケネディが遺した負債
第16章 空費された一年
第17章 目を閉ざし暴走する巨像
第18章 押し潰される懐疑派
第19章 ジョンソンの野心と虚偽
『ベスト&ブライテスト 下 アメリカが目覚めた日』
2009年
352頁
第20章 偉大さに憑かれた大統領
第21章 ペンタゴンの戦争ゲーム
第22章 ジョンソンの内なる戦い
第23章 泥沼に築かれる記念碑
第24章 汚い戦争と将軍たち
第25章 真実を知らされない国民
第26章 クレディビリティ・ギャップ
第27章 戦争とインフレと偉大な社会
第28章 歴史の流れに逆らった人たち
第29章 出口のないトンネル
アメリカの「最良にして最も聡明な」人びとが、なぜ、ベトナム戦争という非道かつ愚かな泥沼へとアメリカを引きずりこんでいったかを、その権力深奥部の人間ドラマに重ね合わせて見事に描き出し、ハルバースタムの名を伝説的にした記念碑的な名著。権力の上層に結集するエリートたちが、その傲慢と偽善のゆえに愚行を重ねてゆくさまを、そして組織の政策決定・権力行使にたえず潜在する危険性を、鮮烈にえぐり出す。ルーズヴェルトからトルーマン、マッカーシズム、栄光と興奮に憑かれたケネディの時代、自ら盲目になったジョンソンのアメリカ、そしてウォーターゲートへの道―苦悩と挫折のアメリカ現代史を、卓越した明晰さと知性でビビッドに描いた、これぞニュー・ジャーナリズムの傑作。
アマゾン商品説明より