『シブミ』(上下)トレヴェニアン、菊池光訳(ハヤカワ文庫)
上巻
2011年
359頁
ミュンヘン・オリンピックのテロ事件の犯人に報復するべく、ユダヤ人グループは立ち上がった。だが、その計画は事前に察知され、グループのメンバー二人が虐殺されてしまう。虐殺の首謀者は巨大組織〈マザー・カンパニイ〉。一人生き残ったハンナは、からくもその惨劇の場から脱出し、バスク地方に隠遁する孤高の男に助けを求めた――〈シブミ〉を会得した暗殺者ニコライ・ヘルに。世界中を熱狂させた冒険小説の金字塔。
出典:ハヤカワ・オンライン
下巻
2011年
365頁
〈シブミ〉とは、ありふれた外見の裏に潜む洗練、日本的精神の至高の境地をさす。少年期に日本人の岸川将軍から〈シブミ〉の思想を学び、青年期に大竹七段から囲碁の手ほどきを受けたニコライ・ヘルは、いまや世界屈指の暗殺者となっていた。ハンナを護る決意をしたヘルだが、〈マザー・カンパニイ〉はCIAや警察をも支配下に置き、包囲網をせばめてゆく……美しく華麗な自然描写と凄絶なアクションが融合した冒険巨篇。
出典:ハヤカワ・オンライン