2009年
272頁
目次(収録作品)
第一章 なぜ自由か?
一 問題
二 二つの不十分な解答
三 一つの十分な解答
四 要旨
五 なぜ普遍性か?
六 戦争の問題
七 パレート的リバタリアニズムのユニークさ
八 ユニークさ?
九 あらゆる財は生産されたものである
十 財産についての指針
十一 では、なぜ?
第二章 ハイエクの「行為ルールとしての伝統」論
一 序論──問題設定
二 啓蒙主義的合理主義批判と伝統重視
三 伝統観──ハイエクとマッキンタイアの相違点Ⅰ
四 リベラリズムと伝統──ハイエクとマッキンタイアの相違点Ⅱ
五 伝統の発展──ハイエクとマッキンタイアの相違点Ⅲ
六 結論──「行為ルールとしての伝統」間比較の可能性
第三章 古典的自由主義と自由の共和主義的観念
一 序
二 自由の四分法
三 自由の共和主義的解釈
四 結論
第四章 リバタリアニズムとADR
一 序
二 ADRの構図
三 リバタリアニズムと司法制度
四 法の生成と公開
五 強制執行の分散秩序化
六 結語
第五章 連邦制、政治的無知、足による投票
一 序
二 合理的政治的無知の論理
三 「足による投票」 対 投票箱の投票
四 含意
第六章 リバタリアンな相続税の提案
一 序
二 リバタリアンな相続制度
三 反論と批判
第七章 リベラリズムからの退却
一 序
二 センにおける自由と平等
三 公的議論に関するロールズとセン
四 センのアプローチの難点
五 センとヌスバウムの相違
多面体としてのリバタリアニズム 編著者解説
リバタリアニズムは、けっしてアメリカの運動には限られないし、誰か一人か二人の権威ある本家本元に代表される思想ではない。伝統論、ADR、投票、相続税、ケイパビリティ──ノージックやハイエクばかりの「自由尊重主義」理解の欠落を埋める論集。国際法哲学会初のリバタリアニズム・ワークショップを基礎にその多様性を示す。
出典:勁草書房公式サイト