『マキァヴェリアン・モーメント―フィレンツェの政治思想と大西洋圏の共和主義の伝統』J・G・A・ポーコック、田中秀夫・奥田敬・ 森岡邦泰訳(名古屋大学出版会)
2008年
718頁
目次(収録作品)
第1部 個別性と時間―概念的背景
(問題とその様式―(A)経験、慣用、慎慮/問題とその様式―(B)摂理、運命、徳 ほか)
第2部 共和国とその運命―一四九四年から一五三〇年までのフィレンツェの政治思想
(ブルーニからサヴォナローラまで―運命、ヴェネツィア、黙示録/メディチ家の復辟―(A)グイッチャルディーニと下級の“都市貴族層”、一五一二ー一五一六年 ほか)
第3部 革命以前の大西洋圏における価値と歴史
(イングランド・マキァヴェリズムの問題―内乱以前の市民的意識の様式/共和国のイングランド化ー(A)混合政体、聖徒、市民 ほか)
第4部 『マキァヴェリアン・モーメント』をめぐる論争を回顧して
(『マキァヴェリアン・モーメント』再訪―歴史とイデオロギーの研究/『マキァヴェリアン・モーメント』をめぐる三十年間の論争―二〇〇三年版(新版)への後書き ほか)
マキァヴェッリによる古典共和主義思想の復興に注目し、イタリアから英米へと展開する「シヴィック・ヒューマニズム」の軌跡を掘り起こした記念碑的名著。「共和国の不安定性」を焦点とする思想史上の一大事件を捉え、その巨大な波動と思想世界の総体的変動を、広大な射程と圧倒的な迫力をもって描き出す。
出典:名古屋大学出版会公式サイト