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『日本精神史 近代篇』長谷川宏(講談社選書メチエ)

『日本精神史 近代篇』(上下)長谷川宏(講談社選書メチエ)

上巻

2023年
544頁

目次(収録作品)

第一章 近代の始まり
1高橋由一/2『米欧回覧実記』

第二章 啓蒙思想の転変
1福沢諭吉/2加藤弘之/3中江兆民

第三章 近代文学者の苦闘
1坪内逍遥と二葉亭四迷/2北村透谷/3樋口一葉/4島崎藤村――抒情と倫理

第四章 美術表現の近代性
1青木繁/2菱田春草/3荻原守衛と朝倉文夫

第五章 日清・日露戦争――ナショナリズムの嵐
1日清戦争とその前後/2戦後経営/3日露戦争

第六章 森鴎外と夏目漱石――近代的知性の面目
1森鴎外(その一)/2森鴎外(その二)/3夏目漱石(その一)/4夏目漱石(その二)

第七章 韓国併合と大逆事件
1韓国併合/2大逆事件

第八章 民俗への視線、民芸への視線――柳田国男と柳宗悦
1民俗学の創成/2民芸を慈しむ思想

第九章 言語表現への熱情
1斎藤茂吉/2萩原朔太郎3宮沢賢治――修羅の苛立ちと彷徨

第十章 絵における美の探究
1岸田劉生/2村上華岳

下巻

2023年
544頁

第十一章 軍国ファシズム下における表現の可能性
1谷崎潤一郎/2松本竣介

第十二章 中野重治――持続する抵抗と思索
1戦前の作品/2戦時下の作品/3戦後の作品

第十三章 敗戦後の精神――貧困と混乱のなかで
1戦後の詩/2戦後の小説/3戦後の美術

第十四章 戦後の大衆文化
1日本映画の隆盛/2生活文化の向上をめざして/3子どもを愛し、子どもに学ぶ

第十五章 高度経済成長下の反戦・平和の運動と表現
1原水爆禁止運動、米軍基地反対闘争、反安保闘争/2戦争の文学(一)/3戦争の文学(二)/4戦争の絵画(一)/5戦争の絵画(二)

第十六章 時代に抗する種々の表現
1堀田善衛と日高六郎/2大江健三郎と石牟礼道子と中上健次/3木下順二と唐十郎と別役実/4つげ義春と高畑勲と宮崎駿

この本が扱う時代は、その名のとおり江戸の終わりから20世紀の終わりにいたるまで。
日本の歴史上、最大のインパクトのひとつである幕末の大転換期から、21世紀のいまを生き、わたしたちの生活に多様な彩りをあたえ、生きる源となるゆたかな精神のその発露までを追っていきます。
日本近代の美術・思想・文学の三領域にわたる文物や文献を手がかりに、そこに陰に陽に示された精神のありようを、ときに冷静に、ときに客観的に言葉にした、前作『日本精神史』と双璧をなす大作です。
著者は、前著同様、本書についても難解であることを決していさぎよしとしません。読みやすさに細心の注意をはらい、あくまでも流麗に、そして明解に描ききります。
幕末から20世紀の終わりにいたるまでの150年にわたる時代の精神とはいったいどのようなものなのか? 近代における壮大かつ激しい精神の大河を、ここにご覧ください。

出典:講談社BOOK俱楽部

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