2011年
316頁
定価:1,100円(税込)
目次(収録作品)
1 市の救いのための謎解き
第一章 スピンクスの謎とオイディプス
第二章 神託と新しい謎解きの始まり
第三章 予言者との応酬
第四章 妃が口にした手掛かり
2 自己の正体の暴露
第五章 神託への不信と恐怖
第六章 奴隷の子か、神の子か
第七章 目を潰してもなお、けっして見ることを止めぬオイディプス
第八章 劇の結末とオイディプスの名の両義
3 オイディプスとアテネ人たち
第九章 アテネの疫病との吻合
第十章 マラトンおよびサラミスの奇跡
第十一章 アテネ帝国の栄華
第十二章 「人間讃歌」と二篇のオイディプス劇
4 神霊への変化
第十三章 驚くべき変化の始まり
第十四章 エリニュスたちとの和解とアテネとの連帯
第十五章 クレオンおよび息子との対決
第十六章 神秘な結末とソポクレスの遺言
ギリシァ悲劇の白眉『オイディプス王』と『コロノスのオイディプス』。作者ソポクレスは二つの物語で深遠な問いを立てる。人間の本性とは何か? 苛烈な運命の下で、人間はいかに生きるべきか? 前五世紀、栄華を誇ったアテネはその後大敗戦、疫病の猖獗を経験する。大国難の中にあっても、人間は高貴なる魂を保持せねばならぬと訴えたのである。
出典:講談社BOOK俱楽部
[関連]
『オイディプスの謎』吉田敦彦(1995・青土社)単行本
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