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『道徳感情論』アダム・スミス(講談社学術文庫)

『道徳感情論』アダム・スミス、高哲男訳(講談社学術文庫)

2013年
704頁




目次(収録作品)

第1部 行為の適合性について
第2部 功績と欠陥について、すなわち、報奨と罰の対象について
第3部 我々自身の感情と行為に関する我々の判断の基礎、および義務感について
第4部 是認という感情に対して効用がもつ効果について
第5部 道徳的な是認や否認という感情に対する慣習や流行の影響について
第6部 美徳の特徴について
第7部 道徳哲学の体系について

アダム・スミスの二大著作の一冊が『道徳感情論』(1759)です。本書こそが主著で、『国富論』はその副産物だったのです。個人とは「共感」能力を持ち、様々な「激情」を持っています。利己的であったり、社会的であったり、憤ったり、感謝したりします。スミスはこういった個人の心に「義務」「道徳」を確立して、新しい社会と人間のあり方を探りました。近代社会の原理を知るための必読書が読み易い新訳で登場!

出典:講談社BOOK俱楽部

※『道徳情操論』とも訳される。



『道徳感情論』アダム・スミス、村井章子・北川知子訳(日経BPクラシックス)

2014年
752頁



本書は、『国富論』と並ぶアダム・スミスの主著で、スミスの名声を確立したグラスゴー大学での道徳哲学の講義録。
スミスといえば、「神の見えざる手」という表現で利己主義の肯定、市場メカニズムの賛美者と思われがちだが、実際は感情を重視し、物事は感情で動くことを理論化した。特に、堂目卓生(大阪大学教授)の『アダム・スミス』(中公新書)[amazon]が明らかにしたように、他者への「共感」を人間行動の根底に置き、胸中に「中立的な第三者」を想定して善悪の判断を下すという独自の道徳科学を展開した『道徳感情論』に着目する研究が増えている。

『国富論』の延長線上にある弱肉強食の資本主義に代わる、新しい資本主義を考える上で必読の書といえる。
ノーべル賞経済学者のマアルティア・センの解説が序文として冒頭に置かれている。
『道徳感情論』は、長らく唯一のもので、訳のひどさで有名だった岩波文庫水田洋訳と2013年に刊行された講談社学術文庫版の新訳があるが、村井・北川訳はそれらのレベルを大きく超えた画期的な訳となっている。

楽天商品説明より



『道徳感情論』(上下)アダム・スミス、水田洋(岩波文庫)
(訳が悪いとの評が多い)

上巻 2003・450頁
下巻 2003・504頁

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