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『ぼくらの頭脳の鍛え方―必読の教養書400冊』立花隆・佐藤優(文春新書)

『ぼくらの頭脳の鍛え方―必読の教養書400冊』立花隆・佐藤優(文春新書)

2009年10月20日第1刷発行
326頁




目次(収録作品)

第1章 読書が人類の脳を発達させた―狂気の思想、神は存在するか、禅の講話
ブックリスト1 知的欲望に満ちた社会人へ 書斎の本棚から二百冊

第2章 二十世紀とは何だったのか―戦争論、アメリカの無知、スターリンの粛清

第3章 ニセものに騙されないために―小沢一郎、官僚は無能だ、ヒトゲノム

第4章 真の教養は解毒剤になる―マルクス、貧困とロスジェネ、勝間和代

第5章 知の全体像をつかむには―東大生・立花隆、神学生・佐藤優、実践読書術十四カ条
ブックリスト2 すぐ役に立つ、すぐ買える 文庫&新書二百冊

本書は、立花隆(ジャーナリスト)と佐藤優(元外交官・著述家)の対談。
教養を身につけるために読むべき本を両者がそれぞれ200冊ずつ紹介しつつ語り合っている。

対談の部分はそれほど悪くなかった。佐藤について筆者は知らないが、意外にまともなことを言っている。
ただ、勧める本は両者とも偏りがある。立花には、日本の古典の本がほぼない。佐藤は宗教とマルクス主義系の本が多い。
自画自賛だが、本サイトの方が教養のブックガイドとしてお役に立つだろう。

(p.91)佐藤優
「『資本論』の論理を体得していると資本主義の内在的論理と限界がよくわかる。大学生時代に是非通読しておくことを強くお勧めする。」

と言っているが、『資本論』やマルクス主義を研究するなら別だが、筆者は『資本論』(岩波文庫だと全9巻)を通読することを強くお勧めしない。そんな時間があったら、教養に資するほかの本を読むことを強くお勧めする。
また、「『資本論』の論理」を知るにしても『資本論』を通読する必要はない。それを解説した本を読めば十分である。

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