『サマワのいちばん暑い日―イラクのど田舎でアホ!と叫ぶ』宮嶋茂樹(祥伝社黄金文庫)
2009年
472頁
目次(収録作品)
ホルムズ海峡、春景色ー海上自衛隊、堂々の中東二面作戦
国境を抜けても砂漠だった―朝の砂漠をはるばると
砂煙が目に沁みる―不肖、サマワ宿営地に参上!
時にはストリッパーのように―正しい自衛隊風呂の入り方
サマワ前線異常なし―アルシャリク・ホテルの憂鬱
サマワのいちばん長い日―迫撃弾と日本人三名人質事件
避難民になってしもうた!―不肖・宮嶋の宿営地コンテナ生活
自衛隊宿営地某重大事件―人質事件中に起きた真相不明の緊急事態
そして、儂だけになった―宿営地一人ぼっち
逃亡取材を敢行す―三つのヤサを転々と
オランダ兵、爆殺される!―サマワが戦闘地域になった日
二人の訪問者―上官・橋田信介との最後の会話
本当に橋田さんの遺体か?―二人と会った最後の日本人として
もう、あんな国には行きたくない!
迫撃砲着弾、日本人人質事件、宿営地避難民生活、オランダ兵爆殺、橋田氏・小川氏襲撃……
それでも頑張る自衛隊!もがけばもがくほどドツボに嵌(はま)っていく私
四十路も半ばに近付いたのに、まさか、あんな砂漠の町に二ヵ月半も留まり続けるとは――。しかも、そのうち一ヵ月半以上は単身であった。所詮、フリーカメラマン、暇やったことは否定せん。しかし、帰りたくも帰れなかったのである。(中略)
これはカメラマンを天職と信じた男が、その生まれ落ちた不幸の星の下、それでも運命に逆らおうと苦しみ、もがけばもがくほどドツボに嵌っていく苦難に満ちた三ヵ月の記録である。
(不肖まえがきより)出典:祥伝社サイト