『小説とは何か』E.M.フォースター(エドワード・モーガン・フォースター)、米田一彦訳(ダヴィッド社)
1954年7月25日初版発行
204頁
目次(収録作品)
序論
ストーリー
人物
人物(つづき)
プロット
幻想
予言
パターンとリズム
結語
訳者あとがき
著者はイギリスの小説家。(1879-1970)
本書は『Aspects of the Novel』の全訳。(画像およびリンクは同じ訳者の新訳版)
大学(?)の講座をまとめたもの。
ただ文章は話したものをまとめた感じではなく、平明ではなく読みやすくはない。
(p.196)訳者あとがき
一々の小説を今までよりも何らかの意味で深く味読しようとする人は、何よりもまずこの本をゆっくり読むことからはじめるべきであろう。
とあるが、筆者はそうは思わない。本書はそれには貢献しないだろう。
それなら、小説論ではないが、三島由紀夫の『文章読本』の方がずっと有益だろう。
おそらく、本書はこのジャンルの古典的文献なので、研究する人は必読だろう。現在入手難なので、文庫等で手軽に手にとれるようにして貰いたい。
[関連]
『小説の諸相』フォスター、田中西二郎訳(新潮文庫)
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『小説の諸相』(E.M.フォースター著作集8)E.M.フォースター、中野康司訳(1994・みすず書房)
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