『新編 日本の面影』ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)、池田雅之訳(角川ソフィア文庫)
平成12年(2000)9月25日初版発行
351頁
目次(収録作品)
はじめに(Preface)
東洋の第一日目(My First Day in the Orient)
盆踊り(Bon‐Odori)
神々の国の首都(The Chief City of the Province of the Gods)
杵築―日本最古の神社(Kitzuki:The most Anceint Shrine in Japan)
子供たちの死霊の岩屋で―加賀の潜戸(In the Cave of the Children’s Ghosts)
日本海に沿って(By the Japanese Sea)
日本の庭にて(In a Japanese Garden)
英語教師の日記から(From the Diary of an English Teacher)
日本人の微笑(The Japanese Smile)
さようなら(Sayōnara!)
『Glimpses of Unfamiliar Japan』Patrick Lafcadio Hearn(1894)の翻訳。全訳ではない。
また、「英語教師の日記から」は全24章のうち第1章~第10章を訳出。「日本人の微笑」は一部省略されている。
随筆・紀行文集。それぞれが独立しているのでどの作品から読んでもよい。(ただ、「さようなら」は「英語教師の日記から」を読んだ後に読むほうがよい)
来日したハーンの横浜での日本との出会いを活写した「東洋の第一日目」。
盆踊りを幻想的に描き、またうつくしい空想と共に考察した「盆踊り」。
日本人のほほえみを分析した有名な「日本人の微笑」ほか、すぐれた随筆が収められている。
「英語教師の日記から」「さようなら」では、あまり知られていないハーンの教師としての面を知ることができ興味深く、生徒らとの別れには、ハーンおよび生徒ら両者の誠実さがうかがえ心を打たれた。
おすすめの良書である。
なお、『新編 日本の面影2』も刊行されている。
一点指摘。
上記のように、省略された部分があるが、「英語教師の日記から」は明記もし、章(セクション)を丸々略しているのでよいが、「日本人の微笑」については、どこが省略されたかが分からない。これはよくない。
[関連]
『新編 日本の面影2』(角川ソフィア文庫)
『神々の国の首都』小泉八雲(講談社学術文庫)
『日本瞥見記』小泉八雲(恒文社)
『Glimpses of Unfamiliar Japan: Two Volumes in One』Lafcadio Hearn(2016・Tuttle Publishing)
amazon
※Kindle版は、Volume1のみなので注意。
[参考]
『思い出の記』小泉節子
青空文庫
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『NHK「100分de名著」ブックス 小泉八雲 日本の面影』池田雅之(2016・NHK出版)
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