『巣鴨プリズン―教誨師花山信勝と死刑戦犯の記録』小林弘忠(中公新書)
2019年
264頁
目次(収録作品)
第1章 混乱と糾弾
第2章 つのる収容者のいらだち
第3章 教誨師の決断
第4章 懊悩の日々なおも
第5章 遺書の朗読
第6章 A級処刑と新聞報道
第7章 きょうも人が死ぬ日にて候
終章 孤独の影
敗戦直後、連合国軍によって巣鴨プリズンと名づけられた巣鴨拘置所に、数多くの人々が「戦争犯罪人」として収容された。ここの初代戦犯教誨師となった花山信勝は、彼らと接し、三四名の死刑囚の最期を看とった。東条英機、広田弘毅、そして若いBC級戦犯たちを見送る懊悩の日々の中、彼はこの過酷な任務をいかにとらえ、戦争犯罪をどううけとめて教導活動にあたったのか。回想をもとに心の軌跡を辿り、太平洋戦争について考える。
出典:中央公論新社公式サイト