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『〈子供〉の誕生』フィリップ・アリエス(みすず書房)

『〈子供〉の誕生―アンシァン・レジーム期の子供と家族生活』(子供の誕生)フィリップ・アリエス、杉山光信・杉山恵美子訳(みすず書房)

1980年
440頁




目次(収録作品)

第一部 子供期へのまなざし
第一章 人生の諸時期
第二章 子供期の発見
第三章 子供の服装
第四章 遊びの歴史に寄せて
第五章 淫らから嗜みへ
結論 子供期への二つのまなざし

第二部 学校での生活
第一章 中世における幼い生徒と大人の学生
第二章 新しい制度:学寮
第三章 学級の起源
第四章 生徒たちの年齢
第五章 規律の進化
第六章 通学学校から寄宿学校へ
第七章 「小さな学校」
第八章 生徒=子供の粗暴さ
結論 学校と子供期の長さ

第三部 家族
第一章 家族の肖像
第二章 中世の家族から現代の家族まで
結論 家族と社交性

結論

この書は、ヨーロッパ中世から18世紀にいたる期間の、日々の生活への注視・観察から、子供と家族についての〈その時代の感情〉を描く。子供は長い歴史の流れのなかで、独自のモラル・固有の感情をもつ実在として見られたことはなかった。〈子供〉の発見は近代の出来事であり、新しい家族の感情は、そこから芽生えた。

かつて子供は〈小さな大人〉として認知され、家族をこえて濃密な共同の場に属していた。そこは、生命感と多様性とにみちた場であり、ともに遊び、働き、学ぶ〈熱い環境〉であった。だが変化は兆していた。例えば、徒弟修業から学校化への進化は、子供への特別の配慮と、隔離への強い関心をもたらしたように。

著者アリエスは、4世紀にわたる図像記述や墓碑銘、日誌、書簡などの豊かな駆使によって、遊戯や服装の変遷、カリキュラムの発達の姿を描き出し、日常世界を支配している深い感情、mentaliteの叙述に成功している。この書は「子供の歴史への画期的寄与にとどまらず、現代の歴史叙述の最良のもの」(P. Gay)、「この本がなかったなら、われわれの文化は、より貧しいものとなったであろう」(N.Y. Review of Books)と評された。

出典:みすず書房公式サイト

原題『L’ENFANT ET LA VIE FAMILLIALE SOUS L’ANCIEN REGIME』

研究するなら下記の批判の書も併せて読むとよい。

[参考]
『子どもはもういない』ニール・ポストマン、小柴一訳(改訂版2001・新樹社)

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