2010年
288頁
目次(収録作品)
1 釈迢空の起源
零時日記
異郷意識の進展
2 源氏物語論
日本の創意──源氏物語を知らぬ人々に寄す──
反省の文学源氏物語
3 隠者の文学―芭蕉と西鶴
無頼の徒の芸術
恋の座
西鶴俳諧の所産
4 短歌・俳句・近代詩
茂吉への返事
女流の歌を閉塞したもの
詩語としての日本語
俳句と近代詩
5 近代文学論―逍遙からホームズまで
逍遥から見た鴎外
鏡花との一夕
先生の学問
『細雪』の女
山の音を聴きながら──川端康成氏の近業──
『かげろふの日記』解説
人間悪の創造
4 折口信夫の終焉―すさのを詩篇
釈迢空の別名を持ち、学者にして詩人、詩人にして学者という生涯を送った折口信夫は、古代から近代にいたる日本文化を貫く本質をとらえ、詩歌、小説、文学研究、民俗学研究と他の追随を許さない多岐にわたる業績を残した。源氏物語、隠者の文学、短歌の滅亡、近代文学など折口が関心を寄せた日本文学の諸相を多彩な切り口で整理し、批評家としての全体像に迫る画期的評論集。
出典:講談社BOOK俱楽部