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『中断された正義』ナンシー・フレイザー(御茶の水書房)

『中断された正義―「ポスト社会主義的」条件をめぐる批判的省察』ナンシー・フレイザー、仲正昌樹監訳(御茶の水書房)

2003年
364頁
定価:3,740円(税込)




目次(収録作品)

中断された正義
第1部 再配分と承認
(再配分から承認へ?-「ポスト社会主義」時代における正義のジレンマ/家族賃金の後に-脱工業化の思考実験)

第2部 公共圏、系譜学、そして象徴的秩序
(公共圏の再考-現存する民主主義批判のための論考/セックスと嘘と公共圏-クラレンス・トーマスの承認についての検討/「依存」の系譜学-合衆国の福祉制度のキーワードをたどる ほか)

第3部 フェミニズム的介入
(多文化主義、反本質主義、ラディカル・デモクラシー-フェミニスト理論における現在の行き詰まりを系譜学的に捉え直す/文化、政治経済、差異-アイリス=マリオン・ヤングの『正義と差異のポリティクス』について/間違ったアンチ・テーゼ-セイラ・ベンハビブとジュディス・バトラーへの応答 ほか)

近代市民社会の男性中心主義の原理に挑戦してきたフェミニズムは、大きな分岐点に差しかかっている。闘いの最前線において、ジェンダー間の経済的平等の実現を目指す再配分的正義論と、「女性」に固有な文化的表象を求める承認的正義論の連帯が“中断”され、統一的な「ジェンダー的正義」を掲げることが困難になっている。フェミニズムと、他のマイノリティ権利擁護運動との亀裂も表面化しつつある。ジェンダーの「批判理論」の提唱者ナンシー・フレイザーが「経済的不公正」と「文化的不公正」の複雑な絡み合いを系譜学・意味論的に解きほぐしながら、打開に向けてのプラグマティックな戦略を呈示する。

アマゾン商品説明より

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