2012年
252頁
シルクロードを通じ、通商の民ソグド人によって中央アジアに広く伝えられた、拝火教ことゾロアスター教。その聖典『アヴェスター』は世界最古の宗教経典とされ、「ヤスナ(祭儀書)」「ウィーデーウ(除魔書)」「ヤシュト(神々への讃歌)」などからなる。本書はそのうち最重要といわれる、ヤスナの中の韻詩文を中心に精選し、原典から訳出した唯一の邦訳である。ゾロアスター教は唐の都・長安でも信仰される一方、その“善悪二元論”“一神教”などの思想は、キリスト教や西洋思想、仏教にも大きく影響したと言われる。古典としてのみならず、比較思想にも欠かせない必携書。
出典:筑摩書房公式サイト