『猫とともに去りぬ』ロダーリ、関口英子訳(光文社古典新訳文庫)
2006年
287頁
目次(収録作品)
猫とともに去りぬ/社長と会計係あるいは自動車とバイオリンと路面電車/チヴィタヴェッキアの郵便配達人/ヴェネツィアを救えあるいは魚になるのがいちばんだ/恋するバイカー/ピアノ・ビルと消えたかかし/ガリバルディ橋の釣り人/箱入りの世界/ヴィーナスグリーンの瞳のミス・スペースユニバース/お喋り人形/ヴェネツィアの謎 あるいはハトがオレンジジュースを嫌いなわけ/マンブレッティ社長ご自慢の庭/カルちゃん、カルロ、カルちゃん あるいは、赤ん坊の悪い癖を矯正するには…/ピサの斜塔をめぐるおかしな出来事/ベファーナ論/三人の女神が紡ぐのは、誰の糸?
魚になってヴェネツィアを水没の危機から救う一家。ピアノを武器にするカウボーイ。ピサの斜塔を略奪しようとした宇宙人。捨てられた容器が家々を占拠するお話……。現代社会への痛烈なアイロニーを織り込んだ、ユーモアあふれる知的ファンタジー短編集。
出典:光文社公式サイト
光文社古典新訳文庫の特色のひとつは「本邦初訳」作品への挑戦。その第1弾がジャンニ・ロダーリのこの作品である。ロダーリは、既訳のある『ファンタジーの文法』『チポリーノの冒険』でも知られる、イタリアの詩人・児童文学者。「愉快な作風で、人の心を包みこみ、明晰であふれるようなユーモアの感覚を持つ」と評される。本書は代表的な短編集であり、20世紀イタリア文学の古典とされる。アマゾン商品説明より