『沖縄文化論集』柳田国男・折口信夫・伊波普猷・柳宗悦ほか(角川ソフィア文庫)
2022年
432頁
目次(収録作品)
はじめに (石井正己)
1 序にかえて
沖縄の風物
沖縄の土俗(稲垣国三郎)
2 沖縄文化の発見へ
『海南小記』序(柳田国男)
海南小記・沖縄編(柳田国男)
琉球の宗教(折口信夫)
南島の自然と人(伊波普猷)
月と不死──若水の研究の試み(ニコライ・ネフスキー)
沖縄語問題──国語問題に関し沖縄県学務部に答うるの書(柳宗悦)
3 沖縄文化の復興へ
『沖縄文化叢説』編纂者の言葉(柳田国男)
沖の泡(幣原坦)
ウルマは沖縄の古称なりや(伊波普猷)
女の香炉(折口信夫)
南島の入墨(針突)に就いて(小原一夫)
尾類考(柳田国男)
4 跋にかえて
沖縄の思い出(柳宗悦)
解説 沖縄文化研究の情熱(石井正己)
秘められた古層に、日本の源流を探る。戦火を越える沖縄学、珠玉の15編。
天体や海洋への鋭敏な感性、孤島の生活、琉球神道とマレビト、古代神話と月、入墨の文化――。戦前、柳田国男を中心に高まった沖縄文化研究の熱情は、多彩な才能と関心をとりこみ、広がりをみせていく。沖縄文化をどこに見出すのか。そして沖縄戦の荒廃を乗り越え、文化的アイデンティティをいかに再興するか。時の流れにより失われたもの、なお変わることのないものを見つめる珠玉の15編を、詳細な注釈・解説とともに読み解く。
出典:KADOKAWA公式サイト