2019年
264頁
定価:1,500円(税別)
目次(収録作品)
私の長崎地図
長崎の歌
長崎と文学
故郷の言葉
花について―おもい浮ぶこと
海の旅情
雛人形へのわが思い
歴訪
色のない画
長崎の具雑煮
鰯二匹の心得
十年目の長崎
仕合せと命と
落葉
空襲―おむすびのおもいで
八月の記憶は重い
拾った石
小さい山と椿の花
歌の跡
生まれ育った町を振り返りながら書き綴った「私の長崎地図」を中心に、筆者の長崎へ対する思いが溢れる小説、随筆を編纂した作品集。――生まれ故郷・長崎。しかし、そこは再訪するのに四半世紀の時を必要とした地でもあった。強い郷愁と訪れることへの不安が、町の色や海の香に彩られた過去から、現在に至る心の風景を紡ぎ出す。長崎を舞台にした「私の長崎地図」「歴訪」「色のない画」などの小説や随筆を精選したこの作品集は、『私の東京地図』と対をなす著者の魂の彷徨である。
出典:講談社BOOK俱楽部