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『自由論 新装版』アイザィア・バーリン(みすず書房)

『自由論 新装版』アイザィア・バーリン、小川晃一・福田歓一・小池銈・生松敬三訳(みすず書房)

新装版2018年
536頁
定価:7,040円(税込)




目次(収録作品)

序論(小川晃一・小池銈訳)
二十世紀の政治思想(福田歓一訳)
歴史の必然性(生松敬三訳)
二つの自由概念(生松敬三訳)
ジョン・スチュアート・ミルと生の目的(小川晃一・小池銈訳)

付録 政治理論はまだ存在するか(生松敬三訳)
あとがき(福田歓一)

「ルソーのいう自由は、ある一定の領域内で干渉を受けないという個人の〈消極的〉自由ではなく、一社会の十全の資格ある全成員——そのうちのある成員ではなく——が公的権力を分け持つことであった。この公的権力はあらゆる市民の生活のいかなる局面にも干渉する権利を与えられている。十九世紀前半の自由主義者たちは、この〈積極的〉な意味における自由は、自分たちが神聖視しているすべての〈消極的〉自由を容易に破壊してしまうであろうということを、正しく見通していた。人民の主権は個々人の主権を容易に破壊しうるであろうことを指摘していたのだ。ミルは、民衆による支配〔統治〕は、かれのいう意味では必ずしも自由ではないということを、辛抱強く、反駁できないほどていねいに説明している。」(「二つの自由概念」)

『カール・マルクス』『ハリネズミと狐』『ヴィーコとヘルダー』などの著者、政治哲学者・思想史家バーリンによる「自由についての四つのエッセイ」。十九世紀と比較しながら〈問題自体を抹殺し〉、〈二者択一の心理的可能性を取り除く〉イデオロギーを論じた「二〇世紀の政治思想」、決定論と相対主義に批判を加える「歴史の必然性」、〈消極的〉自由と〈積極的〉自由の区別の重要性についての「二つの自由概念」、ミル著『自由論』の意義を強調する「ジョン・スチュアート・ミルと生の目的」の四エッセイほかを収録する。自由についての考え方が政治的にますます問われる21世紀の現在においても、改めて立ち戻るべき古典。

出典:みすず書房公式サイト


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