『致命的な思いあがり ハイエク全集Ⅱ-1』フリードリヒ・ハイエク、西山千明 監修、渡辺幹雄訳(春秋社)
2009年
263頁
定価:4,180円(税込)
目次(収録作品)
序論 社会主義は間違いだったのか?
第1章 本能と理性のあいだ
第2章 自由、所有、そして正義の起源
第3章 市場の進化―交易と文明
第4章 本能と理性の反逆
第5章 致命的な思いあがり
第6章 交易と貨幣の神秘的な世界
第7章 われわれの毒された言語
第8章 拡張した秩序と人口増加
第9章 宗教、伝統の守護者
ハイエク全集第2期いよいよ刊行開始。
第一回配本は、ハイエクの遺作で、思想の結晶である傑作『致命的な思いあがり』。
「資本主義」の果たしてきた役割を、経済学・政治学のみならず、人類学・歴史学・宗教学など、文明論的にとらえた知的好奇心に満ちた著作。社会を計画的にコントロールできるという“理性の思いあがり”をいましめ、“文明”という名の匿名的・漸進的な進化を可能にした、“自由”と“市場”の叡智をときあかす。★悪ととらえられがちな資本主義ですが、本書を読めば、それが果たしてきた複雑な役割が腑に落ちること間違いなし。政策や世論を担う、官僚・マスコミなどの実務者には非常に価値のある一冊。また、言語や身体、フロイト・マルクスへの言及など、現代思想に関心のある読者にもおすすめです。
ハイエク入門にふさわしい一冊。出典:春秋社公式サイト