『ハイエクの社会理論―自生的秩序論の構造』森田雅憲(日本経済評論社)
2009年
320頁
目次(収録作品)
第1章 合理的経済人を超えて
(「経済人」の誕生/方法としての経済人/「合理的経済人」に対する批判/情報と合理的行動)
第2章 ハイエクと方法論的個人主義
(問題の所在/「方法論的個人主義」について/移行期におけるハイエクの方法論的立場)
第3章 認知のシステム限界
(ハイエク体系における不完全知の重要性/『感覚秩序』/認知システム/「不完全知」と行為/『感覚秩序』の意味/進化論的認識論)
第4章 ルールと制度
(「ルール」とは/ルールと制度/ルールをめぐる諸説)
第5章 ハイエク社会理論の進化論的基礎
(文化的進化論にいたる三つの段階/知識論・行為論と進化論的認識論/行為ルールと自生的秩序/自生的秩序論と文化的進化論/進化論と自由論/むすびに代えて)
付録 行為と制度の再帰的理論(試論)
(課題と理論の構成/分析の前提/行為と制度の再帰的モデル/道徳問題への応用/財産権の場合)
ハイエクの社会哲学から自由主義政治思想を切り離し、知識論・行為論・秩序論をコアに持つ説明的理論として社会理論を再構成した研究。制度の理論的分析に新しい方法を切り拓く試み。
出典:日本経済評論社公式サイト