『花鳥の使 歌の道の詩学 尼ヶ崎彬セレクション2』尼ヶ﨑彬(花鳥社)全4巻
2023年
332頁
目次(収録作品)
Ⅰ 和歌のあや―序説に代えて―
序 二つの詞―ただの詞とあや―
1 二つの意味―こころとことはり―
2 二つの付託法―比と興―
3 三つの曖昧化
(1)統辞の異常 (2)多義性 (3)引用
結び
Ⅱ 心と物―紀貫之―
序
1 状況―和歌の没落と復権―
2 方略―中国詩論との離別―
3 本質規定―和歌現象の自律性―
4 形式規定―修辞の要求―
5 様式分類―六つの歌のさま―
6 和歌の標準―思いと付託―
結び
Ⅲ 世界を生む言葉
歌の道の自覚—藤原俊成—
1 時代思潮
2 歌の道
3 語りえぬものの伝承
4 虚構と現実
5 作品の自立性
6 俊成歌論の位置
物狂への道―藤原定家―
序 数寄と道
1 継承と創造
2 空なる和歌
3 幽玄体
4 有心体
結び
Ⅳ 不思議界の陀羅尼
「あはれ」と「艶」—心敬Ⅰ—
序
1 幻の程のよしあし
2 無常とあはれ
3 えんふかきことはり
冷えたる世界―心敬Ⅱ―
序 花紅葉と氷
1 心のあり方
2 詞の構成
3 世界の見え方
結び
Ⅴ 世外の道
「物のあはれをしる」事—本居宣長—
序 宣長と歌論
1 「実用」と「あだ事」
2 「事の心」と「事の意」
3 「触るる」と「をしはかる」
4 「物のあはれを知る」道
結び
言葉に宿る神―富士谷御杖―
序
1 人道と神道
2 神道と歌道
3 直言と倒語
4 表裏境神
結び
あとがき〔勁草書房版〕
解説 松岡正剛
『セレクション版』のためのあとがき 尼ヶ﨑彬
俊成、定家、宣長などの歌論を日本人論として繙く。
名著、待望の新訂版!
本書は、勁草書房版(1983年刊)に、松岡正剛氏の解説(『面影日本—千夜千冊エディション—』に加筆)を付して刊行するものです。出典:花鳥社公式サイト