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『奴隷船の世界史』布留川正博(岩波新書)

『奴隷船の世界史』布留川正博(岩波新書)

2019年
240頁




目次(収録作品)

はじめに――ロビンソン・クルーソーの奴隷貿易

第1章 近代世界と奴隷貿易
 一 奴隷制の世界史的意味――エリック・ウィリアムズの問い
 二 奴隷貿易の歴史的起源
 三 明らかになる四〇〇年の貿易実態――歴史学の新たな挑戦
 四 アシエント奴隷貿易が意味するもの

第2章 奴隷船を動かした者たち
 一 「移動する監獄」――奴隷船の構造と実態
 二 奴隷となったアフリカ人たち――人身売買,中間航路,叛乱
 三 船長と水夫
 四 奴隷商人とエージェント――奴隷船を操る者たち

第3章 奴隷貿易廃止への道
 一 サマーセット事件から始まる
 二 アボリショニズムの展開――クウェイカー教徒とイギリス国教会福音主義派
 三 奴隷貿易廃止キャンペーンと砂糖不買運動
 四 ハイチの奴隷叛乱
 五 イギリスの奴隷貿易廃止
 六 在英黒人とシエラ・レオネ植民地
 七 奴隷貿易の終焉

第4章 長き道のり――奴隷制廃止から現代へ
 一 奴隷制廃止へ
 二 奴隷から移民へ――一九世紀の人流大転換
 三 おわりに

その犠牲者は、一〇〇〇万人ー四〇〇年にわたり大西洋上で繰り広げられた奴隷貿易の全貌が、歴史家たちの国境を越えた協力によって明らかになってきた。この「移動する監獄」で、奴隷はいかなる境遇に置かれたのか。奴隷貿易と奴隷制に立ちむかったのはどんな人たちか。闇に閉ざされた船底から、近代をとらえなおす。

出典:岩波書店公式サイト

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