『明治日本美術紀行―ドイツ人女性美術史家の日記』フリ-ダ・フィッシャー、安藤勉訳(講談社学術文庫)
2002年
233頁
定価:1,045円(税込)
目次(収録作品)
一八九八(明治三十一)年
(京都ー正月の民俗、巨勢小石邸、竹内栖鳳邸/京都ー望月玉泉邸 ほか)
一八九九(明治三十二)年
(東京―高嶺秀夫邸、浮世絵コレクション、武内桂舟邸)
一九〇二(明治三十五)年
(日本の美術研究、博物館と美術館/高野山―空海、奥の院、久保田鼎、密教美術 ほか)
一九〇五(明治三十八)年
(京都―京都帝室博物館、J.コンドル/プロイセン号、伊藤博文の養嗣子、有栖川宮 ほか)
一九〇六(明治三十九)年
(日本―高野山)
一九〇七(明治四十)年
(京都、奈良―寺院建築、東アジア美術の展開/京都―京都帝室博物館、絵巻物、西本願寺、狩野派)
一九〇九(明治四十二)年
(ケルンーケルン市議会、美術館建設計画案)
一九一〇(明治四十三)年
(京都―日本のオークション、掛物、絵画修理、贋作/大阪―住友吉左衛門邸、住友コレクション ほか)
一九一一(明治四十四)年
(ケルン―旧ケルン東洋美術館の定礎式/奈良―贋作師 ほか)
一九一二(明治四十五)年
(離日/ケルン―旧ケルン東洋美術館の完成)
一九一三(大正二)年
(ケルン―旧ケルン東洋美術館の開館)
訳注
フィッシャー夫妻と近代日本の諸相 安藤勉
訪日5度、滞日延べ10年余――ケルン東洋美術館の生みの親フリーダ・フィッシャー。彼女は、竹内栖鳳、黒田清輝、井上馨、田中光顕、住友吉左衛門、根津嘉一郎、原三渓ら美術家・蒐集家と交流して日本美術への認識を深め、それらを育んだ日本人の気息に触れんと努めた。
本書は彼女の日本日記であり、近代日本美術界の消息を伝える貴重な資料でもある。待望の書、初の全訳成る。出典:講談社BOOK俱楽部