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『メディア論の名著30』佐藤卓己(ちくま新書)

『メディア論の名著30』佐藤卓己(ちくま新書)

2020年
352頁




目次(収録作品)

はじめに──私の選書方針
Ⅰ 大衆宣伝=マス・コミュニケーションの研究
1 ジャン=マリー・ドムナック『政治宣伝』──反ナチ宣伝とカトリック宣教
2 ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー『意識産業』──消費財としての教養
3 小山栄三『新聞学原理』──ドイツ新聞学とアメリカ世論調査
4 ジョゼフ・T・クラッパー『マス・コミュニケーションの効果』──研究発展期の決算書
5 ジョージ・L・モッセ『大衆の国民化』──ナチズムへのシンボル政治史論

Ⅱ 大衆社会と教養主義
6 ハロルド・A・イニス『メディアの文明史』──時間バイアスと空間バイアス
7 加藤秀俊『文化とコミュニケイション 増補改訂版』──メディア論の京都学派
8 ウォルター・J・オング『声の文化と文字の文化』──言葉と思考のテクノロジー
9 リチャード・ホガート『読み書き能力の効用』──原点カルチュラル・スタディーズ
10 ニール・ポストマン『子どもはもういない』──教育と文化への警告

Ⅲ 情報統制とシンボル操作
11 清水幾太郎『流言蜚語』──潜在的輿論としてのうわさ
12 ハドリー・キャントリル『火星からの侵入』──パニックの社会心理学
13 ジャン・ボードリヤール『消費社会の神話と構造』──システム社会の記号操作
14 ゲイ・タックマン『ニュース社会学』──客観報道のメディア・フレーム
15 ジョン・トムリンソン『文化帝国主義』──グローバル・メディアの影響力

Ⅳ メディア・イベントと記憶/忘却
16 ヴァルター・ベンヤミン『複製技術時代の芸術作品』──アウラの喪失と展示的価値の政治化
17 ジークフリート・クラカウアー『カリガリからヒトラーへ』──ワイマール共和国期映画の心性史
18 ダニエル・ブーアスティン『幻影の時代』──ニュースを製造する疑似イベント
19 ダニエル・ダヤーン&エリユ・カッツ『メディア・イベント』──歴史をつくるメディア・セレモニー
20 マーレー・エーデルマン『政治の象徴作用』──政治の舞台としてのメディア

Ⅴ 公共空間と輿論/世論
21 ウォルター・リップマン『世論』──疑似環境とステレオタイプ
22 ユルゲン・ハーバーマス『公共性の構造転換』──ブルジョア的輿論の理念史
23 エルザベート・ノエル=ノイマン『沈黙の螺旋理論』──世論形成過程の社会心理学
24 ジョシュア・メイロウィッツ『場所感の喪失』──電子メディアの社会的衝撃力
25 ロバート・D・パットナム『孤独なボウリング』──社会関係資本とテレビ視聴

Ⅵ 情報社会とデジタル文化
26 キャロリン・マーヴィン『古いメディアが新しかった時』──メディア考古学の思考法
27 フリードリヒ・キットラー『グラモフォン・フィルム・タイプライター』──総力戦体制のメディア系譜学
28 ヴィレム・フルッサー『テクノコードの誕生』──ポスト真実のコミュニケーション学
29 マーシャル・マクルーハン『メディア論』──人間の拡張の諸相
30 ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』──ゆるやかな教養のメディア論
あとがき

「歴史学」は現在から過去を解明しようとするのに対し、「メディア論」は現在から未来を展望しようとする―。メディア史研究の第一人者である著者が、社会心理から政治学まで、文明論的な視座をもつメディア論の「名著」三〇冊を精選。「大衆宣伝=マス・コミュニケーションの研究」「情報統制とシンボル操作」「情報社会とデジタル文化」など六章にわたって解説を加えてゆく。ウェブ時代にあってメディア論を深く知りたい人にとり最良のブックガイドである。

出典:筑摩書房公式サイト

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