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『インカ帝国史』シエサ・デ・レオン(岩波文庫)

『インカ帝国史』シエサ・デ・レオン、増田義郎訳(岩波文庫)

2006年
430頁
定価:1,034円(税込)




目次(収録作品)

インカが知られる以前の状態について、この国のインディオが語るところ、および、丘のうえに砦があり、彼らがそこから出ては互いに戦ったことについて
これらの原住民たちが、ティシビラコチャについて述べていること、またある者たちは、ひとりの使徒がこの地方を通ったと信じていること、およびカチャにある神殿と、そこで起こったこと、などについて
パカレク・タンプで何人かの男女が突然に出現し、そこから出てのちにおこなったことがらについての言い伝え
ふたりのきょうだいが、タンプ・キルに滞在していたとき、洞穴に押しこめた者が、羽毛の翼をつけてあらわれるのを見たこと。そしてその者が、大クスコ市を建設するためにおもむけ、と彼らに言ったので、タンプ・キルから出発したこと
マンコ・カパックは、きょうだいたちが石と化したのを見てから、とある盆地に来り、そこにいくつかの部族を見出した。そして、彼の手で、インカ帝国全土の首都である、財宝ゆたかな古き都クスコが創設され、築かれた
本書においては、著者が、歴代の王についての叙述から離れ、それら王たちのおこなった政治、彼らの間におこなわれた慣習などについて述べたいと思った理由について記す
王が王国の房飾りをつけたあとで、その女きょうだいのコヤと結婚したこと。コヤとは王妃のこと。また、王が多くの女を持つことを許されていたこと。ただし、女たちの中で、そのコヤだけが正妻であり、もっとも重きをおかれていたこと
インカ人の間の習いとして、勇敢であり、王国をひろめ、その他、記憶するに価することをなしたインカについては、歌や塑像にその思い出をのこしたこと。また、優柔不断で臆病な者については、そのような配慮をしないよう命令されていたこと〔ほか〕

インカ帝国滅亡後,山にこもったインカの抵抗とスペイン人征服者同士の武力抗争が続く時期に,旧インカ領を兵士として広く歩いた著者(1521頃-54)は,4部からなる浩瀚な記録『ペルー記』を執筆した.本書はその第2部にあたり,各地の首長や住民たちから集めた口述資料をもとに,大帝国の驚異の文明と人間ドラマを活写する.

出典:岩波書店公式サイト

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