
『日本はなぜユダヤ人を迫害しなかったのか―ナチス時代のハルビン・神戸・上海』ハインツ・E・マウル(ハインツ・エーバーハルト・マウル)、黒川剛訳(芙蓉書房出版)
2004年
230頁
定価:1,980円(税込)
目次(収録作品)
第1章 反ユダヤの幻影(シフの功罪/皇道派と統制派 ほか)
第2章 ハルビンから上海まで(関東軍と樋口の介入/結節点ハルビン ほか)
第3章 通過国日本(命を救った外交官、杉原副領事/情報収集の命をうけて ほか)
第4章 極東のゲシュタポと「ゲットー」(「粗暴の輩」マイジンガー/上海ミッション ほか)
第5章 文献にみる日本のユダヤ政策(日本のユダヤ研究/反ユダヤ主義と超国家主義 ほか)
第6章 エピローグ
ヒトラーの迫害を逃れて極東にやってきたユダヤ人に、日本はどう対処したのか? ユダヤ問題を直接的に体験してこなかった日本は、「世界支配の陰謀」への恐怖感と、残虐な人種政策の犠牲者への同情のはざまで一貫した対応はできなかったが、杉原千畝、樋口季一郎ら、ユダヤ人を絶滅から救った例もある。軍国主義時代の日本のユダヤ人政策の実相を描く。
出典:芙蓉書房出版公式サイト