『新井白石「読史余論」 現代語訳』横井清訳(講談社学術文庫)
2012年
368頁
定価:1,100円(税別)
目次(収録作品)
第1巻(総論 日本の天下の大勢は、九度変化して武家の治世となり、武家の治世がまた五度変化して、当代にいたったこと)
第2巻(古代には征伐が天皇の手で行われたこと/中世以来、将軍の職が世襲となったこと/源頼朝父子三代のこと/北条が代々天下の権をつかさどったこと/後醍醐天皇の中興政治のこと)
第3巻(足利殿が北朝の天皇を立てたこと/室町家代々の将軍のこと/信長の治世のこと(天正元年から同十年まで)/秀吉の天下のこと)
「正徳の治」で名高い大儒学者による歴史研究の代表作。古代天皇制から、武家の発展を経て江戸幕府成立にいたる歴史を九変・五変に時代区分して論じ、徳川政権の正当性を主張する。天皇家や源頼朝、足利幕府への客観的で冷徹な評価、為政者の不徳と失政に対して天命が革まる「易姓革命」への警鐘など、実証的で先駆的な史論の現代語訳。
※本書の原本は、1969年、「日本の名著 15『新井白石』」として、中央公論社より刊行されました。本書は、中公バックス版「日本の名著 15」(1983年刊)を底本としました。
出典:講談社BOOK俱楽部