2017年
240頁
目次(収録作品)
第1章 経済活動をどんな指標でとらえるか
第2章 製造業の縮小は不可避
第3章 製造業就業者は全体の6分の1まで減少
第4章 ピケティの仮説では日本の格差問題は説明できない
第5章 物価の下落は望ましい
第6章 異次元金融緩和政策は失敗に終わった
第7章 深刻な労働力不足が日本経済を直撃する
第8章 膨張を続ける医療・介護費
第9章 公的年金が人口高齢化で維持不可能になる
第10章 日銀異次元金融緩和は事実上の財政ファイナンス
第11章 新しい技術で生産性を高める
日本経済は構造的問題を抱えている。1990年代以降、多くの指標が長期にわたる日本経済の低迷を示してきたが、抜本的な改革には手をつけられることはなく、25年以上が浪費した。数年来、大規模な金融の量的緩和が問題を解決するような錯覚を与えているが、幻想にすぎない。事実、株価こそ上がったもの、実態経済が回復する兆しは見えない。危機的な状況にある日本経済のリアルな実態とはいかなるものか。
本書はリアルな日本経済の入門書である。単に日本経済の現状がどうなっているかを説明するだけではなく、現状の認識の上に立って、どこにどのような問題があるかを明らかにし、問題の処方箋を呈示している。
出典:講談社BOOK俱楽部