『日本の心』小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)、平川祐弘編(講談社学術文庫)
1990年
398頁
目次(収録作品)
夏の日の夢
永遠に女性的なるもの
赤い婚礼
停車場にて
旅の日記から
阿弥陀寺の比丘尼
戦後に
ある保守主義者
コレラの流行期に
君子
生神様
塵
日本美術に描かれた顔について
人形の墓
大阪にて
虫の演奏家
草ひばり
焼津にて
漂流
乙吉の達磨さん
障子に映る庭の木影、か弱い小さな虫、神社や寺院の無に至る参道──名もない庶民の生活のありふれた光景のひとつひとつに、詩人小泉八雲は日本人の心の営みのこまやかさ、優美な豊かさを、深い共感をこめて見出した。「先の見えない猪突猛進的な産業化が日本の人々の楽園を駄目にしてしまった」(本書「虫の演奏家」)今日、われわれ日本人が見つめなおすべき、古き良き日本の「心」がここにある。
出典:講談社BOOK俱楽部
『心』、『Out of the East』(『東の国から』)等の作品集から選んで編集したアンソロジー。
[関連]
『心―日本の内面生活がこだまする暗示的諸編』小泉八雲、平川祐弘訳(河出書房新社)
『心』ラフカディオ・ハーン(岩波文庫)
『東の国から・心』小泉八雲、平井呈一訳(恒文社)